第18回 iPadを来場者に貸与してコンテンツを見せる
先日iPad用のムービーを編集しました。
展示会でブース来場者にiPadを貸与して製品紹介ムービーなどを見せる、というものです。
ムービーは既存のものを使いましたが、ナレーションが会場の音で聞こえにくいことを見越して映像の下にテロップスペースを作り、そこに同期して入れました。
もとの映像がSDの16:9なのでiPadの画面より一回り小さくなりましたが、拡大しなくても違和感無く収まりました。
iPadのスクリーン解像度は1024×768ピクセルで、入れたムービーは852×639ピクセル。
製品紹介の映像を短いブロックに分けて見たい部分にアクセスできるようにアプリを用意、資料画像もライブラリー的にアーカイブ化しています。アプリがあるので素材を追加できます。
中小規模までなら実機の台数手配も現実的で、ちょっとしたイベントはタブレットを貸し出して好きなコンテンツを見ていただく、というスタイルが広まりそうな予感がしました。
これまで展示会では中途半端な大きさのスクリーンでは映像を流しても、じっと見るような雰囲気は無かったので興味のあるお客様には良い方法ができたと思います。
タブレット端末の価格が下がっていくと飲食チェーン店のメニューなんかは紙に置き換わるのでしょう。
より豊かで新鮮な情報をネットワーク経由で見られるようになると、選ぶのにも楽しく差し換えも簡単です。
オーダーも端末からできるでしょうから人件費も考えると益々その方向に行きそうです。
タブレットの業務用進化を予感させてくれました。ちなみにiPad用のアプリは敷居が低くなってきています。ムービーはiOSなので従来との大きな変化はありません。
ただSDとHDの映像、解像度の異なる画像が混在すると厄介かもしれません。
以上簡単ですがiPad用コンテンツのレポートでした。
第17回 テロップでナレーションを代替する
今回はテロップでナレーションを代替する方法について。
以前にあった事例ですが、どうしてもナレーションを使いたくない、
テロップで表現したいというケースがありました。
ここで「これです」と実物をお見せできないので、架空の展開案を用意しました。
上がナレーションを使う場合、下がテロップで置き換えた場合です。
ナレーションを使う場合には、ナレーションに沿った映像をあてます。
テロップで代替する時は、該当カットの前にテロップを多少表現を変えて置きます。
尺(時間)はテロップを差し込む分長くなりますが、効果的な選曲を行うことで、
荘厳な 雰囲気が出て、ゆったりと見せたい場合には効果的だと思います。
会場の都合で音を出すことができなかったり、
聞き取ることが期待できない環境ではナ レーションを使わない方法は有利で、
使い勝手が高いです。
またウェブの場合でも、音を使わずに表現したい動画などでもアリです。
更にナレーション関連費用(ナレーター、録音、整音)が掛からないので、
費用面でのア ドバンテージがあります。
但し、映像だけで「読ませる」ので、
編集確認(すり合わせ)の為の作業量は増えると考えるべきです。
手持ちの画像だけで構築できるので、
映像素材が無い場合でも作品を作ることが可能な方 法だと思います。
以上、実際のケースからお薦めできるノウハウでした。
「こんな場合はどうか」というご相談があればお気軽にお問い合わせください。
第16回 クリアな音声が欠かせない
今回はどんな条件でも欠かせないクリアな音声について。
テレビでもPCでも聞き取りづらいことってありませんか。
近頃のテレビではテロップフォローされることが多いので聞き取りづらくても分かりますが、
何を言っているのか聞き取れなかったりするといらいらさせられたり、
見る気が失せてしまいます。
音声では3つの要素があります。
1)喋る人の滑舌と声量:
滑舌は致し方ないとしても声自体のボリュームは要注意です。
声量の異なる複数の人が喋ると録音レベルが適正でも声量の少ない人の声は結果、
聞き取りづらくなります。
2)収録方法:
会場でマイクを使う場合には音声ラインから収録、
ピンマイクを発言者に付ける、
ガンマイクを発言者に振る。
いづれの場合も録音レベルを適正に収録する。
3)整音、ミックス:
収録時の音声、ナレーション、選曲、
効果音などの複数音声を(ステレオの場合L+Rの2本)限られたラインに
レベルを調整して収めます。
この時、ナレーションが立って聞こえるようにメリハリを付けたり、
使用状況に叶った(再生環境に合う)ミックスが行われます。
以上のセオリーなんですが、費用面で一部の作業ができない場合があります。
しかし、2)の適正な収録だけは避けられません。
家庭用ビデオカメラのカメラマイクだけで収録した音声のような
聞き取りにくい状態では余程良い条件で収録が臨めなければ態勢を整えるべきです。
先日、諸事情から諭吉さん10人で講演記録と編集をする事になりました。
音声マンを入れる余裕は無いのですが、
生命線の音声がきちんと収録できなければ見る方をいらいらさせたり、
見る気を失わせてしまう可能性があります。
やるからには最低限の事はしようと考え収録は予算以上の対応をしました。
予算どおりの対応では何か不測に事態が起きれば、全て台無しの可能性があります。
PC再生、特にストリーミング再生では音声がポイントです。
クリアな音声は何かを伝える場合、不可避だと思います。
ナレーション収録
既存のフラッシュムービー(ウェブ用、音声が無いもの)へのナレーション入れのご相談がちらほらと続いている。
説明やポイントをムービー内でテキスト表示していたものをナレーションによる案内に変えるというもの。
映像だけではなく、音声があった方が分かりやすいですね。
社内にアナウンスブースもあり、ナレーション収録作業だけでも日程が合えばお引き受けしています。
作業ではMA作業に乗るファイル形式に沿ったもの(QT互換ファイル)で戴ければ可能、
ご希望の音声ファイルに書き出してお渡しします。
作業は30秒から1分程度で選曲が無ければ1時間位で収まります。
ただ実際に読んでみてシナリオが変わったり、決まるのにお時間が掛かれば別ですが・・・。
費用はこんな感じです。
・ナレーション収録(画面を見ないで収録、オペレーター込み)6,000円(税別、1時間当たり)
・MA(画面を見ながらの収録、オペレーター込み)8,000円(税別、1時間当たり)
・ナレーター、選曲は別途
*該当ムービーファイル、シナリオは持参ください
課題解決=ナレーション録音だけでも対応します!
第15回 ハイブリッドDVDという選択
映像を再生する際にテレビとDVD Video Playerが無い、
PCにDVDプレーヤーが無い場合DVDが再生できません。
折角つくった映像が見られない、使えないというのではすっかり台無しで す。
弊社で納品する際、お客様の使われる状況を聞くようにしています。
再生機器や環境がDVDの再生可能な状況で固定されていれば良いのですが、
不確定な場合にはPCで再生できるようハイブリッドDVDで納品する場合があり ます。
ハイブリッドとは、DVD VideoとWMVの組み合わせからこう呼んでいます。
仕組みとしては以下のようなものです。
再生側にDVD Videoを認知するデバイスがあれば、
収容されているDVD Video信号を読んでDVD Videoを再生します。
この際、DVD Videoにはオートスタート機能を組み込んでおきます。
これはテレビ+DVD Video PlayerでもPC+DVD Videoでも同じです。
またDVD Videoを再生できない場合はメディアファイルとして開き、
収容ファイルであるWMVを再生します。
企業でお使いになるPCは殆どがWindowsなの で、
WMVが再生不可という事はこれまで未経験です。
要するにメディアにファイルとしてダブルスタンバイしておくという事です。
複製する場合でもDVD-R の複製としてDVD Videoだけの複製と同じ金額で
出来るのでハイブリッド盤対応に損はありません。
*原版制作費が若干異なります
是非参考にしていただきたいと思います。
第14回 変化する依頼内容
今回は最近の変わりゆく企業の依頼内容とその理由について。
お客様からご依頼戴く制作内容が変わってきている。
2008年以降、印刷用や社内の記録画像といった
既存素材を使った映像制作(編集)が増えてきていると思う。
それまでは無かったというわけではないが、
一部に使用する程度だったものが、全てを印刷物や社内の既存素材で構成、
目的に沿った仕上げで、という依頼内容だ。
対応としては、
パワーポイント的な表現にならないように少しでも映像的な見え方になるように工夫している。
またコストも抑えたご要望になるため、
撮影がない分の不足する要素を補う工夫
~山場をつくりにくいのでメリハリ付け、動く背景素材をさりげなく入れる等~
はするのだが静止画だけなので編集はちょっと時間がかかる。
また音楽・効果音、音声のジングルで補うという見せ方の工夫も必要で、
補う工夫をすることで違和感無く見られるように注意している。
既存素材を使った映像制作。
全てを印刷物や社内の既存素材で。
これには予算的に厳しいという理由もあると思うが、
もう一つの理由としてどんな画面で作られるのかが事前に分かるのでつくりやすい、
という事情があるのではないかと感じている。
一般的に映像は完成して初めて全貌が分かるというやっかいな部分がある。
企画やシナリオから制作する従来の一般的な場合、
「どんな場面が重なっていくのか」が見えにくい為に敬遠されるのではないか。
併せて予算が少ない事もあって「既存素材でつくる」という現象が増えているではないか。
もっと言えば余計な装飾を排して核心だけをストレートに表現して、
という声なき声がご依頼企業にあるのではないか、とも感じている。
余計な装飾を施すつもりは無いが、見やすく印象には残したい。
与えられた条件(素材)で少しでも良いものを、
と通常より注意して制作するのが基本対応になっている。
(静止画だけでつくるのって結構難しいんです)
先日たまたま「お買い物」というテレビドラマを見た。
脚本:前田司郎、演出:中島由貴、出演:久米明 渡辺美佐子 市川実日子など。
のどかな田舎で暮らす老夫婦(久米明と渡辺美佐子)。
ある日、おじいさんに届く一通のダイレクトメール。
東京のアンティークカメラ店から見本市を知らせる案内状だ。
昔好きだったカメラの事を思い出し、その催しに出かけると言い出すおじいさん。
散歩もままならないおじいさんだが、近所の神社に通い続け、
登れなかった階段の頂上に上がれる位に脚力を付ける。
いよいよ20年ぶりに東京へ、老夫婦の珍道中が繰り広げられる。
孫娘(市川実日子)も巻き込み、2人の人生の断片が会話の端々に現れていく。
とは言っても特段これといった大事件が起きるわけでもなく、
老夫婦の日常~上京~買い物が描かれていく静かな展開だ。
久米明、渡辺美佐子演じる夫婦の味わいみたいな空気感は流石だが、
見ていて幾度も笑わせられつつ妙に心に沁みる。
何が沁みてくるのか気になっていた。
その理由は、自分がそこにいたのかもしれないと。
夫婦や家族の間では言葉の断片が交わされるが、
その説明というか思いなどは一々口に上らないのが殆どだ。
言葉のうしろにある口にすることが無い思い、
ある光景や出来事に対する独特な感じ方。
こういう断片が幾重にも重なって日常がある。
上京~買い物というイベントの中で、
この老夫婦の間で過去の断片が顔を出していく。
老夫婦にある幾重にも重なった内にある感情の断片、
内に抱えたままなかなか表には出ない、そういう日常に自分は共鳴したんだと思う。
日常の中にある口にすることが無い思い、それは深くて力があるという気がした。
ちょっと強引だが類型タイプは「小津映画」なのではないかと思う。
こういうきちんとしたもの、
静かに内面を照らし出す味わい深いものがこれから増えていくような気がする。
(増えて欲しい)
おじいさんのカメラじゃないけど、
忘れなくてはならない理由があろうとも好きなことに心を注ぎ、
楽しむ事を忘れたくないものだ。
ローコストへの対応
今回の課題解決は求められるローコストへの対応について。
この十余年、映像業界をはじめ各種制作業の価格破壊が進み、
昨年後半以降更なるローコスト制作が常態化していると感じます。
ローコスト制作の対応として、
できるだけ制作セオリーは変えずに手段や要素の簡素化で対応してきました。
悪く捉えれば厳しく大変な環境ですが、
見方を変えれば価格対応力を付けさせて戴いたのかもしれません。
ウェブ制作でもB to Bやインナー向けのものに対する使い勝手の良さと
ローコスト要望が強くなっているようです。
HTMLでは更新に費用がかかる、
素材のアップロードや反映がしにくいといった理由から
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)への需要が高まっているようです。
プロバイダの集客及び会員サービスとして始まったブログサービスがCMSと進化、
業務用プラットホームになってきているように感じます。
入力エディターを使って更新作業をすることが余計な業務となる、
との阻害要因もありますが「手段」を変えることなく闇雲にローコストに対応することは
如何なものかと思います。
同じ方法や手段で値段だけを下げるのではなく、
違う方法で対応するのが建設的だと思いますし、
見合った内容を探して提案するのが専門家の役割だと思います。
課題解決=ローコスト対応には知恵を使った提案を
第13回 MA整音ミックス作業は大切
今回は音声のことです。
聴きやすく、耳にすんなり入ってくる大切さについて。
映像の後工程には画面編集と音声の整音MAVがあります。
映像編集は文字通り、画面編集で映像に入っている音声の取捨選択も行われます。
MAVとはMult Audio Video、複数の音声~ナレーション、音楽等をステレオのLR、
2トラックに集約する作業です。
ナレーション収録や音源の仕込みの後にナレーションや音楽(SE,ME)などの
音源の整音、音声のミックス作業があり、とても大切な工程です。
*SE:Sound Effect ME:Music Effect
ナレーションが立って聴きやすいものになっているかどうかは
このミックス段階で決まります。
(ナレーターさんの声質の要素もありますが・・・)
音楽のレベルが高くナレーションが聞き取りにくい、
というのはきちんとミックスされていない事になります。
こういう場合、再生側のボリュームを上げても聞き取りにくさは変わりません。
音楽も聞かせつつ、ナレーションが気持ちよくすんなりと聞ける、
という事が大切、というかこうなっていなければいけないのです。
ナレーションが聞き取りにくいでは映像の役割を果せていないことになります。
特にウェブでムービーを公開する場合、
音声が必須のものはきちんと整音ミックスをする必要があります。
ナレーション収録が無く素材に収録された音声に音楽をつける場合でも
整音ミックスにより、素材の音声を極力引き立てます。
(収録状態が悪いと限界がありますが)
ところがコストを抑えるために、
この整音ミックスを編集作業で済ませようというケースがあります。
編集での音声処理は大まかな「整理」作業なので、
音声のメリハリをつける整音ミックスができません。
編集とMAVは機材も人も異なる別工程なので、
音に関する作業はMAV、整音ミックスで行うことが結果早くて効果的です。
音は目に見えないので分かりにくいのですが、
聞き取りにくいものは精神的にも良くなく、結果伝わりにくいツールになってしまいます。
きちんとナレーション や音声を聞けるようにする。
当たり前といえば当たり前ですが、根幹に関わる大切なことです。
この工程をコストダウンにより削ったなら、画竜点睛を欠くこと になりかねません。
コストダウン
今回はちょっと大き目な課題解決、コストダウンについて。
値切り方とか闇雲なローコスト制作ではなく、良いものを如何に効率的につくるか。
当サイトではこれまでに費用について以下の投稿を掲載しました。
「企業の映像制作 第1回妥当な制作費とは」
https://makes.co.jp/archives/18
今回は制作プロセスから手がかりを上げてみます。
良いものを如何に効率的につくるか、これはある種答えの無い課題かもしれません。
しかし、有効な方法は発注者と制作者との意思疎通にあると思います。
踏み込んだ話、意見を充分交わす事を発注者と制作者で行うべきです。
*制作の目的についてはこちらを参照ください
「企業の映像制作 第7回シンプルな目的設定」
https://makes.co.jp/archives/25
例えば見え方。
制作するテーマや様々な要素において発注者と制作者では見え方が違います。
発注者は内部の見方、制作者は外部の見方になり、必ず理解に差異があります。
企画書や言葉では問題が見えにくいのですが、
敢えて深堀りして「これはどういう表現になるのか」をお互いが理解するべきです。
例えば構成要素。
シナリオをつくる前の段階、構成案を時間をかけて吟味する。
制作テーマに対する担当者の考え方、
過去の類似制作での評価、つくったものの効果・希望・・・。
「そのパターンは・・・だからだめ」
「実は今回・・・が解消されると良い」
というような話しが出てくればいい線行っているかと。
例えば使い勝手。
実際どんな局面で使われその方法に可変要素が無いかどうか。
例えば本音。
過去のケースでの反省や他社も含む類似例への率直な感想など。
上げればきりがありませんが、色々な意見を交わして発注者と制作者お互いが
「ああ、そうだ!」という合意が出来ると俄然つくるべき内容がはっきりしてきます。
構成要素とその見せ方、演出。
この時演出者がはっきりと何をつくるのかが見えていれば態勢的には失敗はありえませんし、
制作上の無駄は出ないものです。
この制作上の無駄が出ないことがコストダウンだと思います。
ポイントが明確になっていれば、手段も無駄がなくなり、
見込み作業の確度も高まり、結果費用効率が高くなります。
またこういう制作ができれば良いものができる確率がぐ~んと高まり、
色々とスムースでお互い安心です。
一方、無理な値引きや、内容を見極めずに進めるローコスト制作では
良いものができる確率は博打状態になり、
進行や結果はひやひやものという事になりかねません。
経験値ですが、費用効率で言えば3割程度は違うと思います。
当たり前のようなことですが、よく話し合う事が良い結果に繋がると確信します。
課題解決=コストダウンは話し合いから
チャプター機能
ちょっとした課題解決をご紹介します。
社内外の会議やイベント用映像制作での事例から。
オープニングや特定のコーナーでDVDのチャプター機能を活用しています。
複数の内容をどんどん切り替えて映し出したい時や
ライブ進行に合わせてタイミング良く映像を出す場合に便利です。
例えばAに言及しているときはA関連映像を上映、
次のBを映すまではAをリピート再生させておきます。(静止画の状態でリピートも良い)
そしてタイミング良く次のBは「次のチャプター」を選択実行します。
要はパワーポイントを使って画像を手動で順次送っていたことを
DVDのチャプター機能を使って複数の映像を次々に上映するものです。
パワーポイントでは動画や音声などの表現に限りがある(現実的ではない)ので用途は限定されますが、
DVDなら既存の映像素材を活用できる、ナレーション音楽を入れられるなど表現と用途が広がるためお薦めです。
また音楽を絡めたもの、タイトル出しなどタイミング合わせが必須の内容にはうってつけです。
気になる費用ですが、これまでチャプター設定などのオーサリング費は高額なものでした。
しかし、高位のオーサリングではなく中位の信頼可能なオーサリングソフトが広まって来た事で費用も随分こなれてきました。
メニュー画面制作が必要ないので気軽に使える機能だと思います。
ノンリニア編集と組み合わせれば数万円で可能な作業です。
ちょっとした課題解決=「チャプター機能を有効活用する」
しばしば「制作費は何故こうも開きが大きいの」「もっと安く」「この半分くらいで」と言われたりするので、
停滞する経済以外の理由や時代的な対応方法を考えているこの頃です。
車や楽器、自転車やAV機器。
車なら乗り味とか独自の世界や愉しみが欲しいのか、
ギターなら音の響き方や正確な調律にこだわるのか、
自転車ならどこまでも走り続けたい高揚感やメンテという慈しみを求めるのか、
スピーカーならどんな音の再現性を聞きたいのか・・・
と自分の趣味の世界で置き換えて考えてみると、確実に言える事がありました。
それはいきなり上級の世界は要らない、です。
何かを企画したり制作する時、
これまでは条件の中で一番良いと思われる方法や手段を採るようにしてきましたが、
条件自体を変える必要がありそうです。
制作者が考える良いと発注者の良いの開き、
これをまず大きな条件、費用面で無くさなければいけない。
先日とある改訂作業がありました。
制作した内容の一部差し替えです。
ごく簡易に差し替えをしたいとの申し出があったこともあり、
上記の「良いの開きを費用面で無くす」試みをしてみました。
あるブロックを別なブロックの途中に差し込む作業です。
差し込む場所が途中なので音楽も切れ、ブロックで表現している内容が途中で切れることになります。
本来ならシナリオを再構築、ナレーションを録り音楽も敷き直し、再度整音したいところです。
しかし敢えて目をつぶり編集作業だけに留めました。結果は問題なく終了。
このケース、あまりに酷いものになるならこうしませんが、許容できるラインを下げてみました。
ちょっとゆるめも有効なのかもしれません。
但しゆるい事やちゃんとしたものがある事をきちんと伝える必要があります。
望まれているのが「ママちゃり」なのか「ロードバイク」なのか。
「ロードバイク」だけではなく「ママちゃり」も提示しながら対応していかないといけないようです。
製品を売るのとは違い、受注してからつくるので「上がり」が分かるのは完成後になる。
新たにゆるめも入れた企画設計をして、
ジャストフィットする企画と制作のシステムを考えてみようと思い始めています。
第12回 企画競合
今回はいわゆる企画コンペについて。
企画の競合はやはり緊張します。
それゆえ企画が採用された時の嬉しさは格別ですね。
さて、採用される企画内容について最近の(勝手な)傾向についてひとこと。
オリエンテーションで戴く資料には
目的、納期、予算そして依頼内容などが記されています。
通常はそこに書かれている情報に則って考えていくわけですが、
どうやらそれでは通らない場合があると感じています。
どういう事かと言いますと、前提となるオリエンシートの情報自体に縛られると良くないな、という事です。
何らかの課題があって課題解決の為に企画を依頼する、これがコンペのありようです。(普通は)
ところがオリエンシートに記されている(あるいは記されていない)課題と依頼内容にずれがある場合ばどうでしょう。
例えば製品Aが改良され新製品Bが完成、そのBを訴求するようなプロモーションツールの企画提案依頼だったとします。
課題が「Bを売る」依頼内容は「Bの紹介方法や訴求方法」となり、当然我々はBについての紹介方法を考えたりするわけです。
ところが本当の解決策は「AやBを含んだ製品ジャンルの情報整理」にあったりするのです。
発信側からすれば新製品Bが主役なわけですが、受け側ではまだAもBもよく分かっていない事もあるわけです。
これがずれであり、貰った情報自体に縛られると良くない、という事です。
発注者は当事者であり専門家ですからA/Bを熟知していますが、
そもそもA/Bって何なの、という所から考え(疑っ)てみる事が必要だというのが勝手な見解です。
上記のように書いてしまうと「そんな事か」と感じるかもしれませんが、
なかなか基本情報から抜け出して考えるというのはそう出来るもんじゃありま せん。(特に複数の会社で制作を行う場合)
提案する企画を考える事も大変ですが、依頼の仕方次第で結果が大きく変わったりするので
企画競合って本当にデンジャラスだと思います。
それでも(だからこそ)企画競合は大歓迎です。
2009年6月。
ハイブリッドカーが人気を博し、将来のCO2削減目標値が一層高められるなどエコロジーの波は益々加速しています。
一方で身近な生活風景
~道を舞うコンビニ袋、ゴミ箱がすぐ埋まる使い捨ての容器や包装紙・フィルム類、稼動しっぱなしのエアコン~
を見る時、私たちが消費するエネルギーは如何に無駄が多いかを痛感します。
果たして莫大なエネルギー消費に慣れた生活を省エネルギー化できるでしょうか。
常々思っていたのは、便利であることが当たり前になりすぎてはいないか、です。
ここで便利についてちょっと考察。
「うわべだけ・便利の法則」
快適で便利な商品やサービスの利用を行うと以下の影響作用が起こる。
↓
利用者) +1(一つ楽をする)
環 境) -1(環境への付加が増える)
利用者) -1(得られたかもしれない知的機会を失う)
何か楽をすれば、環境への付加を高めるだけではなく、
得られたかもしれない知恵や発見との遭遇機会を失うのではないか、という事です。
車では見過ごしてしまうことでも自転車や徒歩なら見えること。
出来合いを買ったり、他者に依存せず、自ら試し行うことで得られる知恵。
エネルギー消費だけではなく、自然を活かした知恵や発見を大切するというエコロジーが益々大切になってくる、と感じています。
言ってしまえば日本的な暮らし方に回帰する、でしょうか。
できる範囲の楽しめる我慢をしていきたいです。
(宣伝っぽくてすみません、発行意図としてお伝えしました)
「本当の・便利の法則」
自分の知的財産となる商品やサービスの利用を行うと以下の影響作用が起こる。
↓
利用者) +1(一つ知的財産が手に入る)
環 境) +1(環境への付加をなくす)
利用者) +1(長い間使える知的ノウハウが得られる)
如何ですか、「本当の便利」をぜひお試しください。
第11回 記憶に残して効果を上げるには
今回は店頭用映像の制作について。
スーパーマーケットのPB(プライベートブランド)商品が価格高騰の折り、よく売れているようです。
そのPB商品告知のための店頭用映像制作をさせて戴きました。
企画にあたって考えたのは「理屈より耳に残ること」です。
具体的にはPBブランド名の楽しげなジングルをつくりました。
実は私にはあるジングルが耳に残って困った経験があったからです。
昔ダイエーが躍進していた頃です。
そのダイエーの店内では延々とあるジングルが流れていました。
『ダイエーイ、ダイエーイ、エイ、エイ、エイ、エイ、エイ。
ダイエーイ、とってもエイ、エイ、エイ、エイ、エイ。』
(お分かりになる方には深く頷けると思いますが、分からないと全くの?だと思います)
そのジングルが家に帰ってきても暫く耳から離れません。
そんな経験があったので
「理屈<旋律」 「特定の旋律=特定物」 というような企画の立て方をしました。
お店の中でオリジナルソング(!)を流すなんてもしかしたらダイエーが嚆矢なのかもしれません。
当時のデパートでオリジナルの楽曲(その名を入れた何か)を聴いた記憶がないのですが。
(どなたかこの辺りご存知でしたらご教示ください)
私たちがつくったジングルをお客さまが聞いて
そのチェーン店とそのPB商品が結びついてくれると良いと願っていました。
後日談。
関係者によると「○○フェアで告知映像を流して売り上げが120%に」とのこと。
映像に依る効果かどうかは不明ですが嬉しいお知らせでした。
そんな事があったのでよく買い物で赴くお店で流れるBGMには注意しています。
当たり障りの無いBGMが多いように感じます。
折角だから心地よく記憶に残るジングル(BGM)や軽い笑いの取れるアナウンスなんか、
時折流すと良いのになあ、と思います。
第10回 限られた予算で良いものを
企業の皆様がコンテンツ制作をお考えになる場合、
予算と内容の関係が気になる、分からないという事が多いのではないでしょうか。
限られた予算でも良いものをつくりたい、でもこの予算で何ができるのかが見えない。
予算が厳しくなればなるほど「?」は大きくなっていくのではないでしょうか。
さてここで質問です。
「良い」とは何を以ってすれば「良い」となるのでしょうか。
あなたの企業にとっての「良い」をまず明らかにする必要があります。
印刷物での「良い」。
ウェブサイトでの「良い」。
映像コンテンツでの「良い」。
それぞれの特性を生かして色々な「良い」を目的・手段両面から設定する必要があります。
限られた予算で目的を果たそうとする時、
それを達成する手段(=表現方法)をピンポイントで設定しなければいけなくなります。
このピンポイントで、というところがとても難しい処だと思います。
予算が少ない=絞り込んだ表現方法をせざるを得ないからです。
私見ですが、悩ましいけれど制作会社の力量が問われるのが
企業の固有の目的を理解し表現方法を絞り込んで良いものをつくる事だと思います
例えばこれまでの例ですが
「つくり込んむ作業をあえて捨て、実写撮影に注力する」
「制作要素を絞り込んで口頭説明を組み合わせる」
「制作準備期間を長くとり、目的を達成する表現方法をきっちり詰める」
もし「?」が大きくなっているようならどうぞお気軽にご相談ください。
info-b♪makes.co.jp
メイクス 企画室 相談係
スパムメール防止のため、「♪」を半角の「@」に変更してください
第9回 事前に分かりやすいかどうかを試すには
映像は出来上がってみないとその善し悪しが分からないものです。
シナリオの流れ、画面、ナレーション、音楽、テロップ、CG・・・。
そうした多くの要素が組み合わされているので、完成試写で判断をすることになります。
しかしその段階ではちょっとしたナレーション修正なら可能ですが、
大きな要素の欠落を補うことは困難になります。
そこで作ろうとしているものが要件を満たしているかどうかを試す方法があります。
それはシナリオ案を音読することです。
出来るだけ視聴対象に近い方、それも全く内容を知らせていない方に
シナリオを読んで聞いてもらい、意見を聞いてみること。
インタビューや生の声が多いもの、イメージものといった展開内容では難しいですが
ナレーション主体の展開では有効だと思います。
映像が無いので100%は無理ですが、
話しの流れや大きな構成要素の確認をするには試してみて無駄は無いでしょう。
どうしてもシナリオは目で追ってチェックをしがちで、声に出して読む事は少ないのではないでしょうか。
読んでみると難しい言葉を使っている事や話しの流れに無理がある事が分かるかもしれません。
極めて当たり前ですが、シナリオは黙読するものではなく声に出して読むもの。
分かりやすいとは耳で聞いておおよそが分かるものだと思います。
第8回 クライアントに聞く重宝する映像とは
今回は制作した映像の「その後」について。
およそ4年程前に金融商品の説明映像を制作、
今回新たな商品説明用の映像を制作することになった。
打ち合わせの際、前作の評価や使い勝手が話題になる。
制作したあと、その映像がどう使われ、どう作用したのかという効果・結果について
当事者であるクライアントから率直なところを聞く機会は大変貴重である。
曰く「大変重宝している」「成約に繋がっている」とお褒めを戴いた。
何故重宝しているのかを伺う。
「もう一人の説明者があたかも傍らにいるような感じ」
「説明するのが難しかったり、当事者には負担が大きいので分かりやすい映像があると安心できる」
「同席した担当者がポイントを口頭で伝えられるので存在感が増す」
「商品の必要性を上手く伝えられるかは人によるばらつきがある」
お話を伺って感じたのは、
人が伝えにくい内容を映像に担わせ、人にしか出来ないことを人が担うという
役割分担の大切さだった。
これまでに良い評価を戴いたものは
「人の行為を補助、効果を倍加」させるような役割が出来ているものであったように感じる。
「重宝する映像」とは制作内容・品質はもとより、担う役割をきっちりと果たせるかどうかだと思う。
第7回 シンプルで分かりやすい=使える条件
今回は映像を上手く使いこなしている例から。
結果的にどんな映像コンテンツが使いやすく、使えるものになるのかについて。
これまで制作させていただいた内容を振り返ると、以下のことが言えると思います。
「目的がはっきりとしている」
「構成内容が目的達成のために集約されている」
その例を挙げてみます。
例1:金融商品の場合( B to B)
目的:映像はプレゼンでのつかみにする
構成:当該商品(サービス)の内容説明よりも何故必要なのか、会社としての取り組み方を訴求
商談では映像、PC、紙といったメディアを内容により使い分けて、
それぞれの役割を明確にすることで訴求内容にメリハリを持たせました。
映像は入口部分のつかみと位置づけ、提案全体の流れを自然にしていくことです。
クライアント企業より「使いやすい映像」という評価を戴いています。
例2:事例紹介の場合( B to B)
目的:それがある事で出来ることをカタログ的に伝える
構成:説明調ではなく導入しているケースで実現される結果を日常風景として見せていく
事例紹介というと導入側の事情が具体的になり、
事情が異なると「うちとは違う」との阻害要因になりかねません。
そこで何故導入したのかの理由ではなく、導入して何が変わるのか、何が改善されるのか
といった結果を日常業務の中から掬いとって紹介しました。
紹介にあたっては導入企業の方ではなくタレントを使いユーモアを取り入れて制作しました。
お見せする対象者には1つのケースとして使い勝手を見ることが出来、
情報発信者には訴求点をちりばめられるという利点があります。
例3:会社(或は部門)紹介の場合( B to B/B to C)
目的:端的に特徴を伝える
構成:組織に共通する目的を明らかにした上で様々な仕事の位置づけや特徴を紹介する
業務内容がますます専門化、仕事のつながりが見えにくくなる中で
外部にはもとより社内の部門間でさえもその姿を伝えることは容易ではありません。
そこで「全体の目的」と「部門毎の目的」に分け整理し、個々の業務を紹介しました。
目的とは何か、といった内容の詰めは大変ですが、
端的に企業を紹介するものが出来ると何かと重宝されるようです。
シンプルで分かりやすいと使いやすいものになります。
内容を絞り込むのには情報を集約する作業が必要になります。
何を入れ、落とすか、その基準が目的設定にあると思います。
目的に応じた内容の絞り込みが企画の鍵。
極力時間をかけて臨みたいと常々思っています。
第6回 メディアはDVD、CD(WMV収容)どちらが相応しいのか
今回は制作した映像を入れるメディアのお話。
「つくった映像をやみくもにDVDにするのは要注意!」
「使用条件をよく吟味してメディア(アウトプット)を決めましょう!」
とご提案しました。
あれからメディアについて実際の状況をご紹介します。
「CD(WMV収容)、DVDを両方用意する場合が多い」
「PC再生が主で、容量がCDに入る場合はWMV / CDを基本にし、
展示会等での上映の為にDVDを用意する」
その理由として
1、DVDドライブ(=DVD再生ソフト)を有するPCが一般的ではなく、DVD再生よりもCD再生が現実的
2、個人所有ではなく会社支給の場合、CDドライブPCが多い(ようです)
3、追加で数枚の複製を社内でするのにはWMV / CDが現実的
→制作する尺(作品の長さ)は10分前後が多いので容量に問題は無い
→メニュー画面やチャプター設定は無く、単純なムービーファイル化
→全てWindows XP環境、Vistaでの症例は無い
WMVの画面サイズは640×480ピクセル以上にした比較的大きめのものでも再生に問題はありません。
展示会等ではDVD Video playerを使う事からDVDを選ぶという、というのも極めて理に叶っていると思います。
企業用途の動画をCDに入ったWMVをCDドライブで再生する、という選択肢をご提案し、
「現実的である」と採用されだしているのは嬉しい限りです。
器としてのメディア選択は一概に決められない、
使用環境に合わせて最適な選択をするということになります。
逆説的ですが使用条件や使用局面(再生環境)を決めることが大切だと感じています。
再生、メディアの選択については継続してご紹介していく予定です。
<皆様のご意見やご質問にお答えします!>
こちらよりお気軽にお問い合わせ下さい!
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*お手数様ですが@を英数半角の@に差し替えて下さい
メイクス 企画室 相談係
第5回 法人向け営業ツール 〜何を伝えれば良いのか:その2〜
企業が企業向け( B to B )に営業・セールス用で映像を使う場合、その続きです。
その1では「具体的に訴求できる要素毎に切り分けて分かりやすく伝える」事を紹介しました。
それでは訴求できる要素や内容とは何でしょう。
それはあなた(企業)が言いたいことではなく、対象者が知りたい事だと思います。
対象者が強い興味や関心を持つテーマ(問題)に対して
あなた(企業)がどういった解決策を示す事が出来るのか、どういった解決策の実績があるのか。
対象者にあなた(企業)の商品やサービスがどんな価値をもたらし、役に立てるのか。
大切なのは対象者がその視点で考えられる、対象者の思考で理解を進められる事であり、
その先にあなた(企業)の商品やサービスが存在する、という流れだと思っています。
ですからあなた(企業)の商品やサービスありきという流れでは
結果「訴求できる」ものになりにくいということになってしまいます。
前回ご紹介した下記の項目でも < >内の要素が必要でしょう。
<類似する対象者の価値向上に貢献した>具体的な事例、
<対象者に可能性を抱かせるような>強みを象徴するエピソード、
<対象者が強い興味や関心を持つ>今(成果物)に至る経緯、
<対象者が本当に知りたい>微妙なニュアンスを伝える声、
<対象者の共感を得る>企業の背骨のようなDNA的スピリッツ、
<対象者の問題解決への貢献>数々の実績、
<対象者の利益になる>他社を凌ぐ商品(サービス)力
「言いたい事は言う」「強調したい点はしつこいくらい強調したい」かもしれませんが、
その前に訴求する対象者が「どう思うか」「本当に知りたい事なのか」について考えを巡らせてみて下さい。
第5回 法人向け営業ツール 〜何を伝えれば良いのか:その1〜
企業が企業向け( B to B )に映像を使って訴求するのは
展示会等のイベントや営業・セールス用に大別されるのではないでしょうか。
この営業・セールス用の映像で何を伝えれば良いか、
何を映像化するのが相応しいのでしょうか。
営業・セールスの局面は様々であり、対象者、目的はまちまちになるのではないでしょうか
(あなたの)企業紹介、製品やサービスの特色、新しい試みや提案など訴求内容も多岐にわたると思います。
使用局面により求められる内容も変わります。営業の最前線ではより具体的な情報が求められる一方、
別な局面では企業としての考え方が求められます。
このように伝えるべき内容がその局面に応じて変わる事が多いのではないでしょうか。
その事を見越して制作内容を選択できる事が使える映像をつくる事に繋がります。
どう言う事かと言いますと・・・パーツでも全体でも成立する構成、です。
メニューからチャプターを選択して再生が出来るようにし、
その場その時に相応しいコンテンツを選びピンポイントで訴求する事が有効です。
縦軸1本でストーリーを構成する事も大切ですが、
具体的に訴求できる要素毎に切り分けると分かりやすく伝える事が出来ると考えます。
具体的な事例、
強みを象徴するエピソード、
今(成果物)に至る経緯、
微妙なニュアンスを伝える声、
企業の背骨のようなDNA的スピリッツ、
数々の実績、
他社を凌ぐ商品(サービス)力
今企業の映像再生はPCが主になっており、テープには無かった機能が備わっています。
その機能を利用(前提に)することで伝える内容を愚直に全面に押し出す方法が
「今」に相応しいのでは、と考えています。
更に言えばダイジェスト的に要素を概括できると理想なんですが。(その2へ続く)
ウェブ制作でも映像制作と同じアプローチで
この1年ほどメイクスのウェブサイトリニューアルで勉強した影響なのかどうか、
ウェブサイトのリニューアル相談を続けて頂いている。
既存のウェブサイトにコミュニティ機能などを望まれるような前向きなご相談や、
既存業者への不満(意味不明のフラッシュムービーが何故必要か不明で高額)といった相談など。
相談される理由が分かるのでご提案ができると考えている。
これまでは「映像制作が絡むウェブ」「既存のサイトに映像を付加する」を基本にしていて、
映像が絡まないものやサイト構築の企画には消極的だった。
というのは、映像の制作と同じような仕事の臨み方がウェブの場合には出来ないと考えていたから。
一つにはウェブ制作でとるべき企画アプローチが整理されていなかった事。
ウェブサイトを大方の企業が持つようになり、その位置づけや反省点も明らかになってきたと感じる。
目的が定まれば、制作内容の提案ができる。
極端だが「他社もやっているからホームページをつくる」では企画のしようが無いと感じていた。
一つは費用のばらつきが大きすぎた事。
制作費用も大分落ち着いてきたようだ。
よく「もうウェブサイト制作はお金にならない」「過当競争だから参入するべきではない」というふうに言われている。
しかし、ウェブサイトをどうやって活かすのかは、当たり前になったツールだからこそこれからが本番なんだと考えている。
安価でも求められる情報をタイムリーに提供できるウェブは情報基本ツールとして大きな魅力があり、
基本だからこそ企画が大切になってきていると思う。
そして本来のウェブ機能が求められだした事。
商品やサービスをカタログ的に掲載するパンフレット的な位置づけから、
商品やサービスがどう使われたり役に立っているのかを集収して再発信する位置づけになってきている。
アクセスする側が求めているのはこうしたウェブ本来の機能から生まれる情報になってきた。
映像制作と同じようなアプローチをウェブ制作に活かせると思っている。