第2回「再生環境」
第2回 再生環境
映像を取り巻く環境の変化が著しいですね。
そこで皆さまに知っておいて戴きたい事を制作者の立場からお伝えしていきます。
その2として今回は「映像の再生環境」についてご紹介します。
制作した映像を再生する場合、企業ではDVDにしてPCで再生する場合が多いと思います。
それも殆どの企業様で、Windows PCでの再生が一般的です。
しかし、DVDの再生 (正確にはWindows PCで再生)には、ちょっとした問題があります。
あまり奇麗では無い、画面を拡大すると粗れ方がひどい、スムースな再生が出来ない、
というご経験はありませんか。
せっかくお金をかけてつくったものが綺麗に再生されないのはとても残念であり、
お客さまにとっては納品されたメディアが全てであり、見過ごせない問題です。
私たちはこのアウトプットを重要視してきました。
企業の映像制作では、再生環境や 使われる条件が異なるため、
ひとつひとつ異なる条件に適した制作であることがとても 大切だと思います。
DVD Video Playerで再生、テレビモニターで視聴する場合とPCで再生する場合では 見え方が異なります。
テレビでは走査線の数など、様々な基準が決まっているので、 再生は一定の基準になりますが、
PCはサイズが可変で色の再現性、スムースさなど 再生状態が一定ではありません。
Windows PCに入っているDVD Playerとの相性もある ようですが、分かりにくくしているのがPCの中身です。
CPUや映像処理をする機能が様々 ということです。
「DVDなんだから綺麗」という先入観があるようですが、最近『?』が出てきたように思います。
企業で使われる仕事用のPCでDVDは再生可能だが最適ではない、というのが私の考えです。
ですのでDVD VideoとWMV ( Windows Media Video ) 、
2つのファイルを収容した ハイブリッドDVDというご提案をするようにしています。
WMVというとインターネットの ストリーミング用ファイルというイメージがありますが、
ストリーミング用とは逆にサイズを 大きく、ビットレートを高く、画質優先でコーディックします。
Win PCでは少なくともDVDと同等、綺麗に再生できる場合が殆どです。
15分の4:3 SDの映像の場合、DVDの容量は約770MB、WMVは約400MBでした。
WMVだけならCD-Rに入ってしまう容量です。
今回の結論:
「つくった映像をやみくもにDVDにするのは要注意!」
「使用条件をよく吟味してメディア(アウトプット)を決めましょう!」