企業の映像制作「第7回 シンプルな目的設定」
今回は映像を上手く使いこなしている例から。
結果的にどんな映像コンテンツが使いやすく、使えるものになるのかについて。
これまで制作させていただいた内容を振り返ると、以下のことが言えると思います。
- 目的がはっきりとしている
- 構成内容が目的達成のために集約されている
その例を挙げてみます。
例1:金融商品の場合( B to B)
- 目的:映像はプレゼンでのつかみにする
- 構成:当該商品(サービス)の内容説明よりも、何故必要なのか、会社としての取り組み方を訴求
商談では映像、PC、紙といったメディアを内容により使い分けて、それぞれの役割を明確にすることで訴求内容にメリハリを持たせました。
映像は入口部分のつかみと位置づけ、提案全体の流れを自然にしていくことです。
クライアント企業より「使いやすい映像」という評価を戴いています。
例2:事例紹介の場合( B to B)
- 目的:それがある事で出来ることをカタログ的に伝える
- 構成:説明調ではなく導入しているケースで実現される結果を日常風景として見せていく
事例紹介というと導入側の事情が具体的になり、事情が異なると「うちとは違う」との阻害要因になりかねません。
そこで何故導入したのかの理由ではなく、導入して何が変わるのか、何が改善されるのかといった結果を日常業務の中から掬いとって紹介しました。
紹介にあたっては導入企業の方ではなくタレントを使いユーモアを取り入れて制作しました。
お見せする対象者には1つのケースとして使い勝手を見ることが出来、情報発信者には訴求点をちりばめられるという利点があります。
例3:会社(或は部門)紹介の場合( B to B/B to C)
- 目的:端的に特徴を伝える
- 構成:組織に共通する目的を明らかにした上で様々な仕事の位置づけや特徴を紹介する
業務内容がますます専門化、仕事のつながりが見えにくくなる中で外部にはもとより社内の部門間でさえもその姿を伝えることは容易ではありません。
そこで「全体の目的」と「部門毎の目的」に分け整理し、個々の業務を紹介しました。
目的とは何か、といった内容の詰めは大変ですが、端的に企業を紹介するものが出来ると何かと重宝されるようです。
シンプルで分かりやすいと使いやすいものになります。
内容を絞り込むのには情報を集約する作業が必要になります。
何を入れ、落とすか、その基準が目的設定にあると思います。
目的に応じた内容の絞り込みが企画の鍵。
極力時間をかけて臨みたいと常々思っています。